GWも明けてSES業界も動きが盛んになってきたようですが、先週と今週とあんまり休んでなくて若干ぐったりしております今日この頃。
なんとか気合いを入れて頑張っていきたいものです。
今日はちょっとコアな話題ですが、エンジニアの「単価(単金)」について触れていきたいと思います。
ちょっと営業あるあるっぽくなるやもしれませんが、ご了承ください。。
そもそもエンジニア単価(単金)とはなんぞや
SES営業をしてる人は理解していて当然かもしれませんが、エンジニアが1ヶ月働く分の工数を1人月と言い、その業務に見合う1人月分の予算の事を単価(単金)と言います。
単価に時間精算がつく場合は一般的な考え方として、1日8h×20日で平均的に1ヶ月160h働くものとして前後20h分のバッファを見て140h~180hは同じ単価内で支払うというのが通例です。
もちろん顧客によっては8h基準を9hと考えて160h~200hになったり、固定予算だったり時給計算だったりと色々とありますが単価に対する基本的な考え方は一緒です。
フリーランスの単価相場で傾向を調べる
単価についてはエンジニアの経験年数やスキル、マネジメント経験や案件需要など様々な要素が絡み合って決まっていきます。
また同じ案件でも商流の深さによって単価が変わってくるため、エンド直案件や元請け案件などのように商流が浅い案件ほど高単価になる傾向があります。
エンジニアの単価については「フリーランススタート」で言語や職種を選ぶと、月額の単価相場を見ることができるので、どんな分野や言語ならエンジニアの単価が高いのかが大体わかるかと思います。
フリーランススタートは、いろいろなフリーランス媒体から情報を引っ張ってきて、統計を出してるので見てて面白いす
開発言語だけじゃなくて、職種や業界を選択してみると平均単価とか中央値が出てくるんですよね
また、最近はリモートワークの案件なども増えてきていて、週2日から仕事を請けれたり、地方にいながらも首都圏の仕事ができるようになったりと多様化してきています。
そりゃーもちろんエンジニアの単価は高い方がいいよね
エンジニアの単価が高いと当然会社の利益も増えますし、その分エンジニアに高い給料を支払う事ができるので高い単価で契約を決めた方が良いに決まっているのです。
特にプロパーの場合は社保や年金とか交通費なんかも会社で負担しなきゃならんので、ある程度は設定する単価に余裕を見ておかなければならなかったりします。
ところがSESでエンジニアの単価を高く設定しすぎると、どんなに優秀なエンジニアでも決まりにくくなるという現象が起こります。
それは一体なぜなのかというと、高い単価を出せる上流の案件の数が限られているというのもありますが、そもそもパートナーの利益にならないようであれば誰も動いてくれないのです。
SES市場でのエンジニアの平均的な単価は35万~65万位の層?
二次請けや三次請けにくるような案件は、ロースキルな若手エンジニアからSEクラスまでで大体この辺の単価帯だと思います。
もちろん80万円や90万円のような高単価な案件も普通にありますが、たぶんSESで見合うエンジニアを探してくるのが大変なんじゃないかと思うんですよね。
あと逆にパートナーさんのエンジニアでも高い単価の優秀そうな方はいらっしゃいますが、自分はあんまり動くことは無いです。
単純に決めにくいっていうのと、単価で80万以上を取れるような優秀なエンジニアが何で中小の会社に所属して、しかもSESの市場に流れてくるのかを考えるともしかして何かあるのかなぁーと勘ぐっちゃうからなのです。
それくらいの単価が取れるエンジニアならとっくにフリーランスになっているか、上場企業などの大手企業で年収が高い会社にいるはずですよね。
もちろん全ての人がそうだとは言い切れないところではありますが
単価をあげるなら高単価フリーランスエンジニアになれる
【テックビズフリーランス】へ無料相談してみるのも一つの手段としてありますね。
SESでも月100万円以上の高単価案件で決めることはできる
自分は過去に単価で100万円以上の案件でSES契約を決めたことはあります。
その時は稼働実績が既にあって信頼がおけるエンジニアの方だったので、特にトラブルこともなくプロジェクトが進んでいったのでホッとした記憶があります。
エンドに近くなればなるほど営業に求められる役割や責任も増していくので、高単価案件を狙いにいくのであれば営業としてもある程度経験を積んでからの方が良いでしょう。
パートナー会社の利益も考えてエンジニア単価を設定してみる
もちろん単価が出るようなエンドユーザーや大企業の元請けには、ちょっと高めの単価を設定して提案した方が良いと思うんです。
でもこのSES業界はそんなに大きくない会社が多くを占めてると思うので、ある程度見合った単価でその企業の利益についても考えてみると決めやすいんじゃないかなと思うのです。
まぁ具体的に言っちゃうと65万くらいで出せそうなエンジニアを、62万とかで流すんですよね。
これは月3万利益取っていいから、単価65万円で決めてきてくださいよというメッセージだったりするのです。
あとは単価をあんまり安くしすぎても良くないので、提案する会社の予算感とか会社規模を見てから出す単価を変えたりもします。
スキル見合いってなんやねん
最後に一応つっこんでおきたいのが単価の情報欄に記載されることがある「スキル見合い」という謎の表記です。
これもSES業界特有だと思いますが、確かに受託なんかをやってるとPG~SE層まで幅広くエンジニアが欲しい場合とかがあって、「その人のスキルに見合ったエンジニアの単価を出すよ」と言いたくなる気持ちもわからなくはないです。
でもざっくりでいいので、営業としては単価を明記して欲しいですよね
これって見方によっては下請けの予算叩きをしてるようなもので、へたに1度安い単価でエンジニアを出したらそれ以降はその単価帯でしか出せなくなっちゃったりします。
こういう時はぶっちゃけられる間柄なら、あっさりエンジニア単価の目安なんかを教えてくれたりするので、やっぱり営業間で仲良くなることが大切だったりするんですよね。
コメント
突然のコメントにて失礼致します。
私は、今年の1月からSESで営業を始めました。
業界、業種共に未経験です。
成績を伸ばしたいのですが
そもそも、面談設定まで組む事が出来ません。
漠然とした質問で、大変恐縮では御座いますが
どうにかして現状を打破したいんです。
困った時、行き詰まった時の対処法など
ご教授頂けますと幸いで御座います。
よろしくお願い致します。
コメントありがとう御座います。
面談設定までのプロセスとしては、営業に行く→案件・人材情報を貰う→良さげな人を提案→面談という流れだと思いますが、どこで止まっているのかを分析してみると良いかもですね。
案件を流したり人を提案してみても相手からレスが来ないとかが1番多いのかなぁと思うんですが、その場合はそもそもメールを見てもらえていない可能性があります。
SESの営業は1日に膨大なメールが来るので、全部目を通している人はむしろ少ないと思います。なので件名を工夫したり、目を引くキーワードを入れたりと皆さん色々と工夫してるようです。自分の場合は電話して聞いちゃうとか、商談中にメールを検索してその場で提案可能かどうか答えたりもしています。
あと行き詰った時はやはり動くことだと思います。1日3件は営業で回れるとして、1週間で15社、1ヶ月で60社は回れると思うので始めの頃はひたすら回った方が良いと思います。
あとはプロセスを具体的な数字に落として、1週間で10件の案件に提案するとかそのうち1件でも面談までいかせるとかしていくと前に進めるのではないかと思います。
はじめまして。
以前、SES営業で働いていました。
現在は新たにサイトを立ち上げ、SESに関する有益な情報をケーススタディーとして考えて頂く機会を作ろうと思っています。
マネタイズは、当面、企業紹介でどうにかしようと思っています。
サイトもありますので、宜しければ一度、遊びに来て下さい。
コメントありがとう御座います。
WEBサイト拝見しました!記事もたくさん書かれていて凄いですね。自分のサイトは更新頻度が飛び飛びなので、もっと更新しないとなぁと思いました。
今後とも宜しくお願いします。
お久しぶりです。
今月からやっとBP要員を入場させる事ができました。
ただ結構稼働が高い現場らしく単金は固定で清算が
無いにもかかわらず休日出勤などもしているようです。
私は営業として何をするべきなのでしょうか。
いわゆる労務管理とは何をするべきなのでしょうか。
稼働おめでとうございます。素晴らしいですね!
固定精算の現場はちょっとやっかいなんですが、まず契約についてはまだ交渉の余地があると思います。あまりにも稼働が高くなりそうな場合であれば、230h以上とかからでもいいので超過を出してもらえませんかと交渉したりします。
またそういう交渉をすることで、現場内ではその時間内で予算コントロールしようという流れになり、結果的にですが稼働が下がる場合もあります。
そもそも固定の場合は若干高めに単価を設定しておけば、所属もそのバッファ内で残業代を賄ったりできるのですが、あまりに酷い場合であれば契約の途中でも交渉した方がいいかもしれません。
また、エンジニアに対してですが休日出勤が発生するようであれば代休をどこかで取らせてもらえないかを現場側と交渉したり、あまりに稼働が高くなるようであればヒヤリングを行い改善要望を上げる事などがSES営業の仕事だと思います。
ただリリース前などで一時的に稼働が高いだけなのか、ずっと稼働が高いのかなどで今後の対応も変わってくると思いますので、まずはヒヤリングして状況をお客さんに伝える事が大切だと思います。
以前、コメントをさせて頂いた者です。
私もサイト制作は全て一人で行なっているので、中々記事の更新に力を注げずじまいです。
色々とサイト内の記事を拝見させて頂きました。
とても参考になりそうな内容であったので、参考ページとして使用したいと考えております。
もちろん、記事の丸パクリ等は絶対に行ないませんが、許可を頂けると幸いでございます。
通常の範囲での引用は引用元記事のタイトルとURLを併記してもらえばOKです。と、どっかのサイトにも書いてあったのでウチも同じようにしたいと思います。なので使ってもらってOKです。
はじめまして。こんなサイトあったんですね。
初心者なのでとても参考になります。
いきなりではございますが相談です。
BPの要員山田さん(仮名)が稼働している現場で
山田さんの作業が遅いので追加で要員を入れて欲しいと
上位会社から連絡(クレーム)がありました。
しかも作業が遅れている部分に関しては追加要員に
無償で対応して欲しいとの事。
また、もし追加要員が集める事が出来なかった場合の対策等も
いくつかアイデアを出して欲しいと言われております。
こういった状況なのですがどのように対応するべきでしょうか。
案件は非常に稼働が高い案件です。
お初で長々と相談して申し訳ございません。
ご回答頂けるととても助かります。
こんにちは。コメントありがとうございます。
かなり具体的なケースなので踏み込んだ回答は避けたいと思いますが、まずは社長か上司に報告して指示を仰ぎましょう。この手の話は新人営業だけで抱えない方がいいと思います。
無償で対応とか優越的地位の濫用じゃないすかと自分なら突っ込んでしまいそうですが、おそらくプレッシャーをかける為に先方も言ってるのだと思います。
現場の状況がわからないのでなんとも言えませんが、所属会社とも話し合って基本は現場内で対応してもらい、追加要員が必要ならばその分予算を頂くのが普通だと思います。
作業の遅れもその方本人に問題がある場合もありますが、そもそもプロジェクトマネジメントができてなくて、ワークフローが整っていない為に作業が遅れてる場合もあるので、まずは事実関係をしっかり所属会社と共有すると良いと思います。
自社のエンジニア無しでBPだけでSESやっている企業は偽装請負で摘発されますよね?
労働法、派遣法、商法に無知な企業がユーザー、ベンダー関わらず多くてビックリです。
まずは、管理人さんのご意見を頂きたいです。
確かにBPだけで回してる企業ってありますよね。自分の周りでは摘発事例とかは聞いたことが無いんですが、コンプライアンスがザルだなーって思うことは多々あります。その契約だと黒でしょみたいな。
ちなみに僕が最初に入ったSESの会社では、BPしか回していない会社のことを「ブローカー企業」と言って取引禁止リストに入れてました。もちろん公には出しませんが、自分で興した会社でも同じルールで運用してます。これは純粋にブローカーを避けるという意図と、与信的にリスクがある会社でもあるので。
またどっかの記事でも書きましたが、窓口となる営業も法律周りに強くなる必要があると思っていて、スペシャリストになる必要は無いんですが、抑えるところはちゃんとした方が良いよって本当に思います。トラブってからでは遅いですからね。
そして10年ほどSESをやってきて行き着いた答えは「エンドユーザーから仕事を取る+労働基準法に沿った就業規則と運用を行う」ですね。今の自分の会社の取引先は100%エンドユーザーなのでそんな感じで運用してます。完全に移行するまで時間がかかりましたけど、業界的にもこの方向に行くのではと思っています。