超ご無沙汰しておりましたが、イギリスがEUから離脱して世界経済や為替が大混乱してる今日この頃に記事を書いてみました。
本当はここ数年やってたSESから受託への流れとか、面談する側の観点とか諸々書こうかと思ってたんですが。。
そんな過去を振り返る暇もなく不況になりそうなニュースが飛んで来ちゃいましたので、今後のSES業界で起こりうるリスクについて、リーマンショックの時と比較してつらつらと書いていこうかと思います。
なんと2年ぶりの更新だった模様
まだ不況がやってくると決まったわけじゃなく
最近ニュースを騒がしているブレグジット(Brexit)と呼ばれる問題は、イギリスがEUから離脱することが国民投票で可決されたことで、ポンドの急落や海外株式市場の暴落、日本国内でも既に円高と株価が急落しています。
リーマンショックと比較するのは時期早々かもしれませんが、備えあれば憂いなしということで過去を振り返ってみることで色々と今のうちから対策が打てるかもしれません。
また、リーマンショック後しばらくの間は異変がなかったのですが、じわりじわりと営業活動への影響が遅れてやってくる感覚がありました。
なので今年中はまだ大丈夫かもしれませんが、来年以降(特に予算が切り替わる4月以降)は市場を注視しておく必要があると思います。
リーマンショックの時にどんなことが起こったか
SIerを頂点とするSES業界の案件の流れは、蛇口から流れ落ちる水のように1次請け→2次請け→3次請けと流れていくイメージがあります。
上流から下流に流れるこの仕組みは、水が流れているからこそ成り立っているわけで、もし仮に蛇口の栓が閉められてしまったらどうなるかは想像つきますよね。。
当然のようにただ下で口をあけて待っている人たちから順番に干上がっていくわけで、それはやがて元請けも同じように苦しい状態になっていきます。
会社目線で見ると待機者が増えていって、売上が減少して人件費率がどんどん上がっていく状況がひたすら続きます。
リーマンショックの時は雇用調整助成金とかを使いながら社内で研修をやらせつつ、営業でなんとか頑張ったり会社によってはリストラしたりと悲惨な状況でした。
某SIerの一律10%カットなんてまだいい方で、即退場とか案件が喪失したとかもざらにありましたね。
新卒とかロースキル人員をたくさん抱えてる会社は要注意
リーマンショックの時でもスキルや経験値のある人たちは、多少の単価交渉などはありましたが現場に残ることができました。
問題なのはスキルや経験値の少ないエンジニアが現場から上がってきてしまうことで、次の案件が中々決まらなく待機状態になってしまうのです。
まぁよく考えればすぐに分かることなんですが、元請けですら人が余ってしまう状況で、わざわざ経験の浅い人を外部からお金を出してまで抱えるところなんて無いですよね。
SES事業者に紐づく雇用リスクの存在
昨今のフリーランスが増加してきている現状を半分は歓迎してましたが、半分はちょっと心配していました。
というのも従来のSESの所属会社が抱える雇用リスクを個人で抱えてしまっているので、不況が発生した時にはやはりしわ寄せがきてしまうんじゃないだろうかと思っています。
また社員として数百人の技術者を抱えているような会社は、待機率が10%くらいになると、結構な人数が自社に帰ってくることになるので、社内環境を整えたりと色んな準備が必要になってきます。
いきなり倒産ということはあまり無いとは思いますが、300人規模くらいの会社が給料を払えなくなって飛んだりしたのを見てきたので、取引先の与信管理にも細心の注意を払っていかないといけません。
今からできるSESの不況時の対策とは
営業はまず慌てずに情報収集と現状把握を進めていくべきだと思います。仮に案件数が今の流通量の1/4くらいになったとして、自社のプロパーで決められなくなる人がいないだろうかと。
もし居るのであればどういう方向性で、どんなスキルをつけさせるのが良いかなど、相談しながらフォローしていく必要があると思います。
また、エンジニアだけでなく営業もリーマンショック並みの影響がやって来るのであれば、立ち振る舞いを考える必要があると思います。
リーマンショックのような異常事態では単価が発生しない管理側のコストとして見られる可能性もあるので、月の決定件数であるとか新規開拓数とかをこれまで以上に実績として残していかないと生き残っていくのは難しいのかもしれません。
あくまで仮定の話ではありますが、世界経済の混乱はリーマンショックを超えるかもしれないという見方もあるので、SESの営業はそれ相応の覚悟が必要になってくるかもしれません。
今回の記事は久々なのにちょっと不安を煽りすぎかなーとは思ったんですが、リーマンショックの時が本当に大変だったので何か情報として少しでも役に立てていければいいなぁと思っています。
ブレグジットの不況なんて大したことなかったねと言いたいですね。
コメント
初めまして、いつも楽しく拝見しております。
営業を始めて早1年ですが、まだまだ分からない事が多いので、貴サイトに励まされております。
今後の事はわからないですが(私自身含めて)、頑張っていくしかないのか、
別の事をやるべきか悩んでおります。
上の会社の一見横柄とも言える(案件に入れてやるみたいな)な対応に慣れずにおりますね、なんだか嫌だなと思いつつも、天に唾吐いている様な営業を日々行っております。
また、私が営業をやり始めてからロースキルの若手案件も数が少なくなっております。
私自身、売上が上がらなくても良いから少しでもロースキルの若い子達に現場経験を積ませたく日々努力しておりますが、上手くいかないですね。
開発現場に人が足りないと言いながら、単価下げろとか、やたらスキル要件を増やすとか。正直こいつ何がしたいんだと思う時もしばしば。
正直頭が痛いです。 現場も大変なのでしょうが・・・。
コメントありがとうございます!超亀レスですみません。
未だに横柄な企業もあると思いますが、そういった現場はやっぱり良い人材も集まっていないんじゃないかなーと僕は思います。結果、人が足りなくなって、良い仕事も受けられなくなって予算も減らされて、、みたいな悪循環に陥ってるんじゃないかなと。御社の都合もあるとは思いますが、ネガティブな企業や現場はトラブルにもなりやすいので時には一線を置くことも必要なのかもしれません。
またSESの営業はストレスとの付き合い方が大切だと思いますが、この仕事は割り切って考えらえれる人が向いてるんじゃないかなと思っています。どうしてもネガテイブな思考に引っ張られていく事象が多いので負のサイクルにも陥りやすいんですが、ポジティブな面もあるはずです。
そこをどう見つけて自分なりに腹落ちさせるかが、これから続けていく上での課題なのかもしれないですね。まずは視野を広げて異業種だったり他社の人だったり、色んな人と話をすると良いんじゃないかと思います。
8dsbiz様
コメントありがとうございます。
所属の会社のSES営業は適当に続けていきたいと思います。
小さい会社なんでいろいろやらされるんで。
まあいつまで続くかわかりませんが。
出来うる限り割り切っていければと思います。
>この仕事は割り切って考えらえれる人が向いてるんじゃないかなと思っています。
なかなかね、ポジティブな面が見つからないですね、他の営業の愚痴とか、世間話聞いてるとなおさらウンザリすることもあります。
当面の間、営業はやることになると思うので、見つければ良いですが。
>ポジティブな面もあるはずです。
ありがとうございました。